釣り用品の販売事業者に対する景品表示法に基づく措置命令について
| 公表日 | 2022年12月23日 |
|---|---|
| 処分などの種類 | 措置命令 |
| 出典 | 消費者庁 |
| 関連法規 | 景表法 |
| 関連条文 | - |
| 違反の類型 | 優良誤認、不実証広告 |
| 商品カテゴリ | 日用品・雑貨 |
| 違反パターン | A-1 不実証広告 |
概要
マルキユー株式会社は、自社が製造・販売する釣り用疑似餌31商品について、商品パッケージ、自社ウェブサイト(「パワーイソメ徹底分析」ページ、製品情報ページ、「Design for Fisherman」サイト等)、販促ツール(「いろいろ釣れちゃう!! パワーイソメシリーズ」「釣果実証 見た目も食いも本格志向」等)、カタログ(「ECOGEAR THE CATALOG 2022」)等において、「生分解 生分解性くわせエサ」「本品は水中の微生物によって分解される生分解性樹脂を使用しており、保存液も含め全て魚や人体に無害です。」「使用後に水中に残されたままでも、水中の微生物によって分解される生分解性」「Biodegradable Material」「環境に配慮した製品です Environmentally Friendly Products」等と表示していた。
これらの表示により、あたかも本件商品は使用後に水中に残されたままでも、水中の微生物によって分解される生分解性を有するかのように示す表示をしていた。しかし、消費者庁が景品表示法第7条第2項の規定に基づき、マルキユーに対し期間を定めて当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、同社は当該期間内に資料を提出したが、当該資料はいずれも当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められなかった。
このため、本件31商品の内容について、一般消費者に対し実際のものよりも著しく優良であると示すものであり、景品表示法第5条第1号(優良誤認表示)に該当する表示とみなされ、同法第7条第1項に基づく措置命令が下された。釣り用疑似餌に「生分解性」を謳うことは、環境配慮を重視する消費者の購買判断に大きな影響を与えるものであり、科学的根拠なく生分解性を標榜することは消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害するものと認定された。
問題とされた表示(公表資料より)
- 「生分解 生分解性くわせエサ」
- 「本品は水中の微生物によって分解される生分解性樹脂を使用しており、保存液も含め全て魚や人体に無害です。」
- 「使用後に水中に残されたままでも、水中の微生物によって分解される生分解性」
- 「使用後に水中に残されたままでも、水中の微生物によって二酸化炭素と水に分解される生分解性」
- 「生分解性だから地球にやさしい!」
- 「ときに、根掛かりや不注意によって、エサを海中に残してしまうこともありますが、生分解性素材で作られている『パワーイソメ』ならご安心を。微生物の働きによって、水中で二酸化炭素と水に分解されます。また、魚が飲み込んでしまっても、スピーディーに排泄されるため、自然に大きなダメージを与えることなく釣りが楽しめます。」
- 「イソメにせまる釣れっぷりの生分解性くわせエサ。」
- 「食い、見た目ともにイソメ並みで、扱いやすさはイソメ以上の生分解性くわせエサ。」
- 「生分解 生分解性くわせエサ(疑似餌)」
- 「生分解性くわせエサ」
- 「『パワーイソメ』は全て水中で二酸化炭素と水に分解します。大切な自然にダメージを与えません。」
- 「生分解 生分解性くわせエサ 『パワーイソメ』は全て水中で二酸化炭素と水に分解します。大切な自然にダメージを与ええません。」
- 「Biodegradable Material」
- 「環境に配慮した製品です Environmentally Friendly Products」
- 「生分解」
- 「『エコギア熟成アクア』はより生エサに近づいた、環境にやさしい生分解性ソフトプラスチックルアー。」
- 「環境配慮型の生分解素材! Environmentally friendly, biodegradable material!」
- 「使用後に使用環境中に残されたままでも、生分解される生分解性」
- 「生分解性素材を原材料として、人工エサならではの使い勝手の良さと、ワカサギの好む成分などを徹底追求。」
- 「本品は水中の微生物によって分解される生分解性素材を使用しております。」
- 「環境に配慮した製品です Environmentally Friendly Products」
- 「Q『エコギア アクア』は何でできていますか? A 『エコギア アクア』および『エコギア アクア活シリーズ』は生分解性の水溶性ポリマー(water-soluble polymers)で作られていて、環境に対して負荷の少ない素材を吟味しています。」
- 「Q『エコギア アクア』はどの様に分解しますか? A まずはじめに、味成分(主にamino acid)や添加材が水中に溶出します。溶出した成分は安全性・分解性が高く、環境に対して全く害はありません。分解の過程は場所や条件によってスピードは異なるものの、自然環境(土壌や淡水・海水)中の微生物(バクテリア)によってゆっくりと、確実に分解されていき、最終的には安全な水と二酸化炭素になります。」
- 「『ECOGEAR AQUA』分解過程との記載と共に、物が崩壊していく様子を示すイラスト及び「水中に残る▶成分の溶出▶微生物による分解 ➡CO2 ➡H2O」」
- 「環境配慮型の生分解素材!」
- 「環境配慮型の生分解素材! Environmentally friendly, biodegradable material!」
適正な表現例
不実証広告規制上、疑似餌の生分解性について合理的根拠となる科学的試験データ(水中環境での分解試験結果等)を提出できた場合には違反とはならなかった。具体的には、商品が実際に水中の微生物によって分解されることを示す客観的な実験データや第三者機関による試験結果を保有し、表示内容が裏付けられていれば適法であった可能性がある。
この事例に関係する違反パターン
- A-1 不実証広告:商品やサービスの効果・性能について「著しく優良」と示す表示を行いながら、その裏付けとなる合理的な根拠資料を提示できないケースです。景表法で…
参照リンク
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本ページは、消費者庁・厚生労働省などの公表資料をもとに整理した情報です。個別の広告表現が適法かどうかを判断・保証するものではありません。弁護士の監修範囲は、違反パターンの類型化と法的解説です。実際の表現は、最新の法令・ガイドラインと専門家の確認のうえでご判断ください。
収録データ:2026年9月18日公表分まで(ページ更新:2026年10月11日)