株式会社ファイテックに対する景品表示法に基づく課徴金納付命令について
| 公表日 | 2023年1月27日 |
|---|---|
| 処分などの種類 | 課徴金納付命令 |
| 出典 | 消費者庁 |
| 関連法規 | 景表法 |
| 関連条文 | - |
| 違反の類型 | 優良誤認、不実証広告 |
| 商品カテゴリ | 日用品・雑貨 |
| 違反パターン | A-1 不実証広告 |
概要
株式会社ファイテック及び株式会社ボネックスは、投てき消火用具(ファイテック投てき用消火用具、火にポン、投げ消すサット119ecoプラス、火消ッシュ、火消し119、投てき消火剤)について、商品パッケージや販売用広告において、「投げるだけで初期消火」「消火能力は水の約10倍」「天井に炎が届くまでの火災に有効」「わずか1秒〜5秒で消火」「誰でも簡単に使える」等と表示し、あたかも一般的な住宅の居室内で発生する天井に炎の高さが届くまでの火災に当該商品1本を投げるだけで火災を消すことができるかのような印象を一般消費者に与えていた。
しかし、消費者庁が景品表示法第8条第3項(不実証広告規制)に基づき、両社に対して表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、両社とも資料を提出したものの、いずれも当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められなかった。すなわち、商品の消火能力について、商品パッケージ等で謳われているような「1本投げるだけで住宅の初期火災を消火できる」効果が客観的に実証されていなかったのである。
これにより、両社の表示は景品表示法第5条第1号に規定する優良誤認表示(商品の品質・内容について実際のものよりも著しく優良であると示す表示)と推定され、同法第8条第1項に基づく課徴金納付命令の対象となった。消火用具は火災時に人命に関わる商品であり、消火能力に関する誇大表示は消費者の安全にも直結する重大な問題である。
問題とされた表示(公表資料より)
- 「投げるだけで"サっと"初期消火」
- 「お年寄りやお子様でも簡単に使える!!」
- 「消火能力は水の約10倍」
- 「発見→投げる→消火」
- 「初期消火」
- 「天井に炎が届くまでの火災に有効」
- 「消火器を使う事が難しい方でも簡単に使える!!」
- 「高年齢者も」
- 「お身体の不自由な方も」
- 「お子様も」
- 「ボトルそのまま火元に投げて簡単消火!」
- 「本製品は初期段階の火災のみ有効です。(炎が天井に付くまでの火災)」
- 「初期消火用 天井に炎が届くまでの火災に有効。」
- 「誰でも簡単に使えます!火災に向けて投げるだけなので、お子様からお年寄りまで誰でも簡単に使用できます。」
- 「短時間で消火いたします。再燃防止剤を含んでいますので、消火後の再燃を防ぐ効果があります。」
- 「慌てても消せるだけの消火能力が絶対に必要!」
- 「消火能力も十分で消しやすい お年寄りでもカンタンに使える!」
- 「壁に当たって破裂し、薬剤が飛び散ったあと、スーッと火が消えていった」
- 「誰でも使えるのが何より重要! 壁にぶつかると簡単に割れるため、力のない高齢者でもキチンと使える。」
- 「ギリギリまで薄くしたプラスチックのボトルは20cmの高さから自由落下させただけできれいに割れた。これなら力がなくても、投げられさえすれば薬剤をばらまける。あとは消えるまで待つのみ」
- 「誰でも失敗なく消火できる「使いやすさ」で選ぶべし!」
- 「消火器の重要なポイントは慌てていても使えること!」
- 「2㎥の炎を鎮め、逃げる時間を作る消火能力があった」
- 「ベストのファイテックは20cmの高さから落としても完全に割れるのに比べて、その他はヒビ割れ程度だったり割れなかったりと大きな差が。慌てて投げるのを失敗しても、確実に割れると思えるのはファイテックのみだった。」
- 「投げ込むだけの簡単一発「投てき用消火用具」」
- 「火災発生!!」
- 「ボトルをそのまま投げ込む」
- 「消火完了!!」
- 「子供からお年寄りまで簡単に使えます」
- 「消火範囲/8立方メートル(立体的範囲で消火可能)※火災範囲の広い場合は、複数本投てきしてください。」
- 「投げるだけで火が消せる 簡単一発消火ボトル」
- 「投げ込むだけ!」
- 「火災の恐怖からアナタを守る この1本 子供からお年寄りまで簡単に使えます。」
- 「Fitechなら簡単消火 出火!投げる!消える!」
- 「わずか1秒〜5秒で消火!再燃防止対策も万全! 投てき後、適用範囲内の初期火災を、約1秒〜5秒程度で消火いたします。また、再燃防止剤を含んでいますので、消火後の再燃も防止できます。」
- 「誰でも簡単に初期消火」
- 「誰でも簡単に初期消火火災の拡大を防ぎます。」
- 「小さなお子様からお年寄りまで、誰でも簡単に初期消火を行うことができる家庭用投てき用消火用具です。」
- 「簡単消火 出火 投げる 消える」
- 「①子どもからお年寄りまで誰でも簡単消火 使い方は炎に向かって投げ入れるだけ。子供からお年寄りまで、誰でも簡単に消火を行うことができます。」
- 「②20cmの高さからの落下でも簡単に割れる! 非常時にきちんと機能するよう、20cmの高さからの落下でも割れるよう設計されています。予期しない火事で慌てていても、難しい操作は不要なため、素早く簡単に初期消火を行うことができます。」
適正な表現例
不実証広告規制上、投てき消火用具1本で住宅の居室内の初期火災(天井に炎が届くまでの火災)を消火できることを裏付ける合理的な根拠を示す科学的試験データ等の提出が必要だった。具体的には、一般的な住宅の居室を模した条件下での消火実験において、当該商品1本の投てきにより天井到達前の火災を消火できることを再現性のある形で実証する試験結果が求められた。
この事例に関係する違反パターン
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本ページは、消費者庁・厚生労働省などの公表資料をもとに整理した情報です。個別の広告表現が適法かどうかを判断・保証するものではありません。弁護士の監修範囲は、違反パターンの類型化と法的解説です。実際の表現は、最新の法令・ガイドラインと専門家の確認のうえでご判断ください。
収録データ:2026年9月18日公表分まで(ページ更新:2026年10月11日)