新型コロナウイルスの抗体検査キット販売事業者に対する行政指導
| 公表日 | 2020年12月25日 |
|---|---|
| 処分などの種類 | 行政指導等 |
| 出典 | 消費者庁 |
| 関連法規 | 景表法 |
| 関連条文 | - |
| 違反の類型 | 優良誤認 |
| 商品カテゴリ | 医療機器、衛生・除菌用品 |
| 違反パターン | A-1 不実証広告、B-5 雑品(医療機器的効能) |
概要
6事業者は、新型コロナウイルスの抗体検査キットを一般消費者に販売するにあたり、自社ウェブサイト上で、あたかも当該キットを使用すれば現在新型コロナウイルスに感染しているか否かを判定できるかのような表示を行っていた。
具体的には、「わずか15分!高精度・新型コロナウイルス判定」「PCR法では難しいとされる感染初期での判別も可能」「10分で新型コロナウイルス感染の有無を目視で簡単に判定できます」等の表示により、抗体検査キットが感染の有無を直接判定できる検査ツールであるかのように消費者に誤認させていた。
しかし実際には、抗体検査キットは新型コロナウイルス感染によって体内に産生される抗体の有無を判定するものであり、現在感染しているかどうかを判定できるものではない。抗体は感染後一定期間を経て産生されるため、感染初期や現在の感染状態を判定する用途には適さない。
これらの表示は、商品の品質・効果について実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に示すものであり、景品表示法第5条第1号(優良誤認表示)に違反するおそれがあると認定された。特に新型コロナウイルス感染症の拡大という社会的状況下において、消費者が誤った感染判定結果に基づいて不適切な行動をとるリスクがあり、公衆衛生上も重大な問題があった。
問題とされた表示(公表資料より)
- 「わずか15分!高精度・新型コロナウイルス判定」
- 「PCR法では難しいとされる感染初期での判別も可能」
- 「10分で新型コロナウイルス感染の有無を目視で簡単に判定できます。」
- 「「検査結果目安」、「IgG(-) IgM(-) 非感染者または抗体が出来ていない」及び「IgG(-) IgM(+) 感染能力ありの可能性が否定できない」」
- 「IgM抗体が「陽性」で、IgG抗体も「陽性」の場合 新型コロナウイルスに感染しており、現在感染活動期であると考えられます。」
- 「「M」に線が出ている場合、IgM抗体が陽性です。新型コロナウィルスに感染し初期段階であると考えられ、感染している可能性があります。」
- 「陽性反応 感染中でウイルス所持の疑い」
適正な表現例
抗体検査キットの用途を正確に表示し、「抗体の有無を判定するものであり、現在の感染の有無を判定するものではない」旨を明確に記載していれば、優良誤認表示には該当しなかった可能性がある
この事例に関係する違反パターン
- A-1 不実証広告:商品やサービスの効果・性能について「著しく優良」と示す表示を行いながら、その裏付けとなる合理的な根拠資料を提示できないケースです。景表法で…
- B-5 雑品(医療機器的効能):マスク・アロマグッズ・健康器具・美容機器・浴用製品・電子たばこ等の雑貨において、医薬品・医療機器的な効能効果を標ぼうするケースです。身体の…
参照リンク
同じ違反パターンの他の事例
本ページは、消費者庁・厚生労働省などの公表資料をもとに整理した情報です。個別の広告表現が適法かどうかを判断・保証するものではありません。弁護士の監修範囲は、違反パターンの類型化と法的解説です。実際の表現は、最新の法令・ガイドラインと専門家の確認のうえでご判断ください。
収録データ:2026年9月18日公表分まで(ページ更新:2026年10月11日)