二酸化塩素による空間除菌を標ぼうする商品の製造販売業者2社に対する景品表示法に基づく措置命令について
| 公表日 | 2021年12月17日 |
|---|---|
| 処分などの種類 | 措置命令 |
| 出典 | 消費者庁 |
| 関連法規 | 景表法 |
| 関連条文 | - |
| 違反の類型 | 優良誤認、不実証広告 |
| 商品カテゴリ | 衛生・除菌用品 |
| 違反パターン | A-1 不実証広告、A-4 打消し表示 |
概要
大木製薬株式会社及び株式会社CLO2 Labは、二酸化塩素を利用した空間除菌を標ぼうする商品(大木製薬のウイルオフシリーズ4商品、CLO2 Labのオキサイダーシリーズ5商品)について、商品パッケージ、自社ウェブサイト、テレビコマーシャル、YouTube動画広告、容器に貼付したラベル等の複数の表示媒体において、あたかも対象商品を使用すれば二酸化塩素の作用により身の回りや室内の空間に浮遊するウイルスや菌が除去又は除菌される効果が得られるかのように表示していた。
具体的には、「空間除菌」「ウイルス除去率99%」「菌・ウイルス99.999%除去」「空間全体に浸透 菌やウイルスを除去」等の効果を謳う表現を多数使用していた。また、テレビCMではインフルエンザの羅患率データ等を引用し、空間除菌の必要性を強調した上で自社製品の除菌効果を訴求していた。
消費者庁は景品表示法第7条第2項の不実証広告規制に基づき、2社に対して表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたが、提出された資料はいずれも表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められなかった。
なお、2社は「屋内専用です」「全てのウイルス・菌に効果があるわけではありません」「利用環境により効果は異なります」等の打消し表示を行っていたが、消費者庁はこれらの打消し表示では一般消費者が対象商品の空間除菌効果について受ける認識を打ち消すものではないと判断した。
以上により、2社の表示は景品表示法第5条第1号(優良誤認表示)に該当すると認定された。
問題とされた表示(公表資料より)
- 「空間除菌」
- 「二酸化塩素のパワーで ウイルス除去・除菌 ウイルオフ ストラップタイプ」
- 「二酸化塩素のパワーで ウイルス除去・除菌 ウイルオフ マグネットタイプ」
- 「二酸化塩素のパワーで ウイルス除去・除菌と消臭 ウイルオフ 電動拡散ファン」
- 「二酸化塩素のパワーで ウイルス除去・除菌・消臭 ウイルオフ 部屋用吊下げタイプ」
- 「ウイルス除去率99%」
- 「空間除菌ウイルオフ」
- 「ポータブルタイプは人気ナンバーワン」
- 「空間除菌 1m³密閉試験空間」
- 「内容成分と空気中の炭酸ガスが反応して二酸化塩素が発生します。発生した二酸化塩素は酸化力で浮遊する菌やウイルスを除去します。」
- 「室内空間の菌・ウイルス・悪臭を除去!」
- 「新特許技術でなが~く続く!空間除菌・消臭」
- 「新技術で進化した空間除菌剤」
- 「空間除菌漏れにオキサイダー」
- 「最大20畳でたっぷり約3ヶ月持続 お部屋に残る菌やウィルスをしっかり除菌」
- 「実は存在する“空間除菌漏れ”」
- 「設置後(15分後)ウイルス除去率 99.99%以上」
- 「菌・ウイルス99.999%除去 新特許技術でしっかり効く! 除菌・消臭」
- 「物体・空間の菌・ウイルス・悪臭 カビを除去!」
- 「空間と物体のウイルス・菌・カビ・悪臭の除去に」
- 「身近に浮遊する菌・ウイルスを除去!」
- 「除菌効果がお部屋全体に広がってしっかり除菌」
- 「空間全体に浸透 菌やウイルスを除去」
- 「私たちの知らない間に、部屋のウイルスや菌を除去してくれるらしい」
- 「しかも、置いたらすぐに活躍してくれる優れもの」
- 「高持続性空間除菌剤」
- 「風邪やインフルエンザをひかせない環境づくり」
- 「ウイルス・菌に対して効果を発揮!」
- 「ウイルス、菌へのみ効果を発揮する、安全性と除菌効果を両立する」
- 「家中、空間除菌という発想」
- 「大木製薬は空間中のウイルスを除菌したり、除菌力を有する二酸化塩素に着目」
- 「二酸化塩素ガスは、ウイルス、菌に触れ酸化し、菌を無力化!」
- 「それにより、感染力、増殖力を失い、無力化することを可能にしました」
- 「スプレータイプだから、気になる生活用品・室内空間にシュッとするだけで、二酸化塩素の力で菌・ウイルス・悪臭・カビを除去すことができます。」
- 「外出先で、あなただけの衛生空間を。外出時の室内空間で、身近な菌やウイルスを除去。」
適正な表現例
不実証広告規制上、二酸化塩素による空間除菌効果について合理的根拠となる科学的試験データ(実際の使用環境に近い条件下での除菌・ウイルス除去効果を示す試験結果等)の提出が必要だった。提出された資料は密閉空間での試験等に限られ、実際の生活空間における効果を裏付けるものではなかったため、合理的根拠とは認められなかった。
この事例に関係する違反パターン
- A-1 不実証広告:商品やサービスの効果・性能について「著しく優良」と示す表示を行いながら、その裏付けとなる合理的な根拠資料を提示できないケースです。景表法で…
- A-4 打消し表示:強調表示に対する例外条件や制約を、消費者が見落としやすい形で表示するケースです。文字サイズ、色、位置などにより打消し表示が十分に認識されな…
参照リンク
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本ページは、消費者庁・厚生労働省などの公表資料をもとに整理した情報です。個別の広告表現が適法かどうかを判断・保証するものではありません。弁護士の監修範囲は、違反パターンの類型化と法的解説です。実際の表現は、最新の法令・ガイドラインと専門家の確認のうえでご判断ください。
収録データ:2026年9月18日公表分まで(ページ更新:2026年10月11日)