メルセデス・ベンツ日本株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について
| 公表日 | 2021年12月10日 |
|---|---|
| 処分などの種類 | 措置命令 |
| 出典 | 消費者庁 |
| 関連法規 | 景表法 |
| 関連条文 | - |
| 違反の類型 | 優良誤認 |
| 商品カテゴリ | 自動車・カー用品 |
| 違反パターン | A-4 打消し表示 |
概要
メルセデス・ベンツ日本株式会社は、同社が供給する普通自動車4車種(GLA180、GLA200d 4MATIC、GLB200d、GLB250 4MATIC スポーツ)について、データインフォメーション冊子、自社ウェブサイト、カタログ等の複数の媒体において、実際の仕様とは異なる不正確な表示を行った。
具体的には、以下の複数の点で表示と実態が乖離していた。
第一に、GLA180のAMGラインに含まれるサスペンションについて「スポーツサスペンション」と表示していたが、実際にはスポーツコンフォートサスペンションであった。
第二に、GLA200d 4MATICについて、ダイレクトステアリング、サングラスケース、自動再発進機能、アクティブステアリングアシスト(アクティブブレーンチェンジングアシスト、アクティブエマージェンシーストップアシスト)が標準装備であるかのように表示していたが、実際にはダイレクトステアリングは標準装備ではなく、サングラスケースが標準装備ではない車両があり、自動再発進機能やアクティブステアリングアシストはナビゲーションパッケージを別途装備しなければ機能しないものであった。また、AMGラインに含まれるサスペンションについてもスポーツサスペンションではなくスポーツコンフォートサスペンションであった。
第三に、GLB200dについて、ダイレクトステアリング、オフロードエンジニアリングパッケージ、サングラスケース、自動再発進機能、アクティブステアリングアシストが標準装備であるかのように表示していたが、実際にはいずれも標準装備ではないか、別途オプション装着が必要であった。さらに、ロゴ付きキャリパー、ドリルドベンチレーテッドディスク、スポーツコンフォートサスペンションがAMGラインに含まれるかのように表示していたが、実際にはこれらが装備されていない車両があった。
第四に、GLB250 4MATIC スポーツについても、ロゴ付きキャリパー、ドリルドベンチレーテッドディスク、サングラスケースについて同様の虚偽表示があった。
また、打消し表示として注記が存在した表示もあったが、一般消費者が当該表示から受ける本件商品の装備に関する認識を打ち消すものではないと認定された。
これらの表示は、景品表示法第5条第1号(優良誤認)に該当し、一般消費者に対し実際のものよりも著しく優良であると示すものと認定された。
問題とされた表示(公表資料より)
- 「AMGラインに含まれるサスペンションは、スポーツサスペンション」
- 「Equipment 標準装備、<機能装備>及び●ダイレクトステアリング」
- 「Equipment 標準装備、<機能装備>及び●サングラスケース」
- 「<セーフティ>及びアクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)」
- 「<セーフティ>及びアクティブステアリングアシスト(アクティブブレーンチェンジングアシスト、アクティブエマージェンシーストップアシスト)」
- 「AMGラインに係るサスペンションは、スポーツサスペンション」
- 「Equipment及びモデル別標準・オプション装備と題する表中で、○はオプション、GLA180、シャーシ、スポーツサスペンション及びO 283,000<257,273>」
- 「Equipment及びモデル別標準・オプション装備と題する表中で、○はオプション、GLA200d 4MATIC、シャーシ、スポーツサスペンション及びO 283,000<257,273>」
- 「Equipment 全モデル共通標準装備、<機能装備>及び●ダイレクトステアリング」
- 「Equipment 全モデル共通標準装備、<機能装備>及び●オフロードエンジニアリングパッケージ」
- 「Equipment 全モデル共通標準装備、<機能装備>及び●サングラスケース」
- 「Equipment 全モデル共通標準装備、<セーフティ>及びアクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)」
- 「Equipment 全モデル共通標準装備、<セーフティ>及びアクティブステアリングアシスト(アクティブブレーンチェンジングアシスト、アクティブエマージェンシーストップアシスト)」
- 「AMGラインに「Mercedes-Benzロゴ付ブレーキキャリパー」が含まれているかのように表示」
- 「AMGラインに「ドリルドベンチレーテッドディスク」が含まれているかのように表示」
- 「AMGラインに「スポーツコンフォートサスペンション」が含まれているかのように表示」
- 「Equipment及びモデル別標準・オプション装備と題する表中において、○はオプション、GLB200d、シャーシ、スポーツコンフォートサスペンション及びO 280,000<254,546>」
- 「●は標準装備、GLB250 4MATIC スポーツ、シャーシ、Mercedes-Benzロゴ付ブレーキキャリパー[フロント]及び●」
- 「ロゴ付きキャリパーを装着した本件商品の写真と共に、パッケージオプション、よりアグレッシブで先進的な個性を主張するAMGライン及び●Mercedes-Benzロゴ付ブレーキキャリパー[フロント]」
- 「ドリルドベンチレーテッドディスクを装着した本件商品の写真と共に、パッケージオプション及びよりアグレッシブで先進的な個性を主張するAMGライン」
- 「Equipment 全モデル共通標準装備、<機能装備>及び●サングラスケース」
- 「*5:ナビゲーションパッケージ(パッケージオプション)を同時装着した場合は、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックに『自動再発進機能』が追加装備されます。」
- 「*6:ナビゲーションパッケージ(パッケージオプション)を同時装着した場合は、『アクティブステアリングアシスト(アクティブブレーンチェンジングアシスト、アクティブエマージェンシーストップアシスト)』が追加装備されます。」
- 「ウインカーを点滅させるだけで車線変更できるアクティブブレーンチェンジングアシスト 移動したい車線側の方向へウインカーを点滅させるだけで、自動で車線変更。高速道路での追い越しなどが簡単に行えます。 <全車標準装備>」
- 「もしもの場合に、クルマを安全に停止させるアクティブエマージェンシーストップアシスト 一定時間以上両手がステアリングから離れているのをシステムが検知すると、警告音が鳴り、ドライバーが反応しない場合は、さらに警告音を鳴らしながら、緩やかに減速して完全に停止します。 <全車標準装備>」
- 「※車両が高速道路上と認識している場合のみ作動します。レーダーセーフティパッケージ及びナビゲーションパッケージ装着時にご利用いただける機能です。」
- 「※レーダーセーフティパッケージ及びナビゲーションパッケージ装着時にご利用いただける機能です。」
- 「※1:ナビゲーションパッケージ(パッケージオプション)を同時装着した場合は、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックに『自動再発進機能』が追加装備されます。」
- 「*2:ナビゲーションパッケージ(パッケージオプション)を同時装着した場合は、『アクティブステアリングアシスト(アクティブブレーンチェンジングアシスト、アクティブエマージェンシーストップアシスト)』が追加装備されます。」
適正な表現例
各車種の装備表示において、実際の仕様と一致した正確な情報を記載していれば違反にならなかった。具体的には、標準装備でないものを標準装備と表示せず、オプション装着が必要な機能についてはその旨を明確に記載し、AMGラインに含まれるサスペンションの名称を正確に記載(スポーツサスペンションではなくスポーツコンフォートサスペンション)していれば適法であった。また、打消し表示を行う場合には、一般消費者が認識できる程度に明瞭な方法で表示する必要があった。
この事例に関係する違反パターン
- A-4 打消し表示:強調表示に対する例外条件や制約を、消費者が見落としやすい形で表示するケースです。文字サイズ、色、位置などにより打消し表示が十分に認識されな…
参照リンク
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本ページは、消費者庁・厚生労働省などの公表資料をもとに整理した情報です。個別の広告表現が適法かどうかを判断・保証するものではありません。弁護士の監修範囲は、違反パターンの類型化と法的解説です。実際の表現は、最新の法令・ガイドラインと専門家の確認のうえでご判断ください。
収録データ:2026年9月18日公表分まで(ページ更新:2026年10月11日)