糖質カット炊飯器の販売事業者4社に対する景品表示法に基づく措置命令について
| 公表日 | 2024年2月8日 |
|---|---|
| 処分などの種類 | 措置命令 |
| 出典 | 消費者庁 |
| 関連法規 | 景表法 |
| 関連条文 | - |
| 違反の類型 | 優良誤認、不実証広告 |
| 商品カテゴリ | 家電・電子機器 |
| 違反パターン | A-1 不実証広告 |
概要
糖質カット炊飯器の販売事業者4社(株式会社ニトリ、Areti株式会社、リソウジャパン株式会社、AINX株式会社)は、それぞれが販売する糖質カット炊飯器について、商品パッケージ、自社ウェブサイト、楽天市場、Yahoo!ショッピング、Makuake等の複数の媒体において、通常の炊飯機能で炊飯した米飯と同様の炊き上がりで、米飯に含まれる糖質(でんぷん)が大幅にカットできるかのように示す表示を行っていた。
具体的には、ニトリは「糖質約48%カット」、Aretiは「糖質最大59%カット」、リソウジャパンは「糖質最大で56%カット」、AINXは「最大33%の糖質カット」とそれぞれ表示していた。各社は試験データの画像やグラフを用いて糖質カット率を強調し、通常炊飯と糖質カット炊飯の糖質量の比較表を掲載するなどして、消費者に対し客観的なデータに基づく効果があるかのような印象を与えていた。
消費者庁は、景品表示法第7条第2項の規定に基づき、4社に対しそれぞれ期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めた。4社から資料は提出されたものの、当該資料はいずれも、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められなかった。
これにより、各社の表示は景品表示法第5条第1号(優良誤認)に該当する不当表示と認定された。各社は糖質カット効果を具体的な数値で訴求し、消費者に対して健康上の利点があるかのような印象を与えていたが、実際にはその効果を裏付ける合理的な根拠が存在せず、一般消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがある表示であった。
問題とされた表示(公表資料より)
- 「糖質カット機能なし 糖質 43g、糖質カット炊飯ジャー 糖質 22.2g」
- 「糖質約48%カット!」
- 「低糖質モードで一度に最大1.5合のヘルシー糖質カットご飯が炊ける。」
- 「低糖質釜を設置して、糖質成分を分離、カット」
- 「いつものご飯が低糖質で美味しくヘルシーに!」
- 「糖質カット炊飯ジャー(4合 NJ101 ホワイト)」
- 「Low Carbohydrates Rice Cooker 糖質カット炊飯ジャー いつものお米がヘルシーに! 糖質(でんぷん)約48%カット※1」
- 「カラダ作りのための炊飯調理器 糖質カット炊飯・低温調理・発酵など12種類のモード」
- 「ストーリー (1) いつものお米をヘルシーに【糖質最大59%カット】」
- 「ポイント1 低糖質白米モードなら糖質を最大59%*OFF」
- 「糖質59%OFFの場合、カロリーは58%OFF。」
- 「低糖質白米モード 16.8g 白米モード41.6g」
- 「59%糖質カット」
- 「糖質カット 最大59%* おいしい糖質カット43%まで ※東京食品技術研究所の検査結果による」
- 「RS-021 56%糖質カット炊飯器 お米を撹拌させることで糖質最大で56%カットを実現しっかり美味しいご飯をお召し上がりください! 2つの釜を使い分けることで、糖質カット炊飯3合と通常炊飯5.5合を一度に炊き上げます。」
- 「仕様 備考 お米を撹拌させることで糖質最大で56%カットを実現しっかり美味しいご飯をお召し上がりください! 2つの釜を使い分けることで、糖質カット炊飯3合と通常炊飯5.5合を一度に炊き上げます。」
- 「撹拌機能により 糖質最大で56%カット 煮込み料理もできる多機能 炊飯器」
- 「56%糖質カット 糖質制限中の方にも美味しいご飯を我慢せずに食べて欲しいという思いから糖質カット炊飯器という驚異の最大で56%糖質カットを実現した炊飯器を開発しました。」
- 「3RISOUの3つのこだわり 1 美味しさと高い糖質カット率を両立 糖質カット率 最大で56%を実現」
- 「56%糖質カット 通常の炊飯 糖質49g 糖質カット炊飯 糖質21.7g」
- 「RISOUの独自製法 撹拌 糖質しっかりカット 湯切り 糖質となる余分な水分を抽出 蒸す 米をふっくらせる」
- 「撹拌機能搭載が糖質カット用外釜 炊飯中のお米から出る糖質(でんぷん)の除去を可能とした撹拌機構を採用。 撹拌機能 糖質カット専用釜」
- 「白米の糖質カット率最大で56%を実現 3合炊飯可能 撹拌糖質カット専用釜を使って。1回で3合まで糖質カット炊飯をすることが可能です。」
- 「撹拌機能糖質最大で56%カット炊飯器 RISOU RS-021」
- 「AINX Smart rice cooker AX-RC3W/AX-RC3B/AX-RC3G」
- 「毎日のご飯を今日から低糖質に。 これからの食生活をデザインする、アイネクスの炊飯器」
- 「低糖質炊飯モード実行時、最大33%の糖質カットを実現した業界高水準モデル 業界初の糖質カット炊飯トレーを設置することで糖質カットする方式を採用し、炊きムラを防ぎ、糖質カット炊飯でも美味しいお米を炊く事が可能に」
適正な表現例
不実証広告規制上、糖質カット効果を裏付ける合理的な根拠となる科学的試験データ(第三者機関による客観的な試験結果等)を提出できた場合。具体的には、各社が表示していた糖質カット率(48%、59%、56%、33%)が実際に再現可能であることを示す、適切な試験条件下での実証データが必要であった。
この事例に関係する違反パターン
- A-1 不実証広告:商品やサービスの効果・性能について「著しく優良」と示す表示を行いながら、その裏付けとなる合理的な根拠資料を提示できないケースです。景表法で…
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本ページは、消費者庁・厚生労働省などの公表資料をもとに整理した情報です。個別の広告表現が適法かどうかを判断・保証するものではありません。弁護士の監修範囲は、違反パターンの類型化と法的解説です。実際の表現は、最新の法令・ガイドラインと専門家の確認のうえでご判断ください。
収録データ:2026年9月18日公表分まで(ページ更新:2026年10月11日)