訪問販売業者6事業者及び業務提供誘引販売業者8事業者に対する行政処分について
| 公表日 | 2023年5月18日 |
|---|---|
| 処分などの種類 | 業務停止命令等 |
| 出典 | 消費者庁 |
| 関連法規 | 特商法・消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律 |
| 関連条文 | - |
| 違反の類型 | 勧誘目的の不明示、不実告知、再勧誘の禁止違反、適合性原則違反、広告表示義務違反、書面交付義務違反、債務履行拒否 |
| 商品カテゴリ | エネルギー・電力、通信サービス、家電・電子機器 |
| 違反パターン | D-3 不実告知・契約取消事由 |
概要
本件は、訪問販売業者と業務提供誘引販売業者による複合的な特定商取引法違反事案である。
【訪問販売に関する違反】
CDエナジーダイレクトは、3Backsら(3Backs及びライフデザイン)と連携共同して、消費者宅等を訪問し、電力・ガス供給役務の有償提供契約を締結する訪問販売を行っていた。
(1)勧誘目的の不明示(特定商取引法第3条): 遅くとも令和3年7月以降、訪問販売をしようとするとき、「ガス一料金の提案でお伺いしました」「ガス料金のご提案」などと告げるのみで、役務提供契約の締結について勧誘をする目的である旨を明らかにしなかった。
(2)再勧誘の禁止違反(特定商取引法第3条の2第2項): 遅くとも令和3年5月後半以降、契約を締結しない旨の意思を表示した者に対し、「いくら安くなるか、領収書を見て具体的にご説明するとわかりやすいので、持ってきて見せてください」「切り替えてめんどくさいってことありました」などと勧誘を継続した。
(3)不実告知(特定商取引法第6条第1項): 遅くとも令和3年5月後半、消費者が契約中の特定事業者の関連会社ではないにもかかわらず、「●●●●から来ました」などと、あたかも関係会社の委託で勧誘しているかのように告げ、不実のことを告げた。
(4)適合性原則違反(特定商取引法第7条第1項第5号に基づく施行規則第7条第2号): 遅くとも令和3年9月以降、アルツハイマー型認知症と認められる者に対して勧誘をし、判断力の不足に乗じて契約を締結させた。
【業務提供誘引販売に関する違反】
Area.icと関連法人は連携共同して、モバイルWi-Fi・タブレット端末の販売及び「モバプロ」電気通信役務の提供に係る業務提供誘引販売を行っていた。SNSに投稿を行う業務を自ら提供し、毎月の利用料金と同額の報酬を得られるとして勧誘していた。
(1)広告の表示義務違反(特定商取引法第53条): ダイレクトメールの広告に、特定負担に関する事項、業務提供誘引販売業を行う者の住所、代表者又は責任者の氏名を表示しなかった。
(2)契約書面の不交付(特定商取引法第55条第2項): 契約締結時に契約内容を明らかにする書面を交付しなかった。
(3)債務の一部履行拒否(特定商取引法第56条第1項第1号): 消費者が業務を履行したにもかかわらず、約束した報酬を支払わなかった。
問題とされた表示(公表資料より)
- 「ガス一料金の提案でお伺いしました」
- 「ガス料金のご提案でお伺いしてます」
- 「ガス料金のご提案で今順番にお伺いしています」
- 「ガス料金のですね、ご提案で順番にお伺いしてました」
- 「ガス料金のご提案」
- 「ガスの仕組み変わって、やっとガス料金も下げて使ってもらえるようになってたんですけど」
- 「ここの基本料金と従量料金のこれ単価を下げて、使っていただけるようになってたんですけど」
- 「ガス一料金の提案でお伺いしました」
- 「以前あのガスの仕組み変わって、そのお知らせ兼ねてちょっと順番に回らせてもらってたんですけど」
- 「今そのガスの自由化っていうので、基本料金、従量料金、こちらガス会社切り替えて、料金下げて使えるようになってたんですけど」
- 「●●●●に直接聞くからいいい」
- 「変えてるんでいいです」
- 「大丈夫です」
- 「いくら安くなるか、領収書を見て具体的にご説明するとわかりやすいので、持ってきて見せてください」
- 「切り替えてめんどくさいってことありました」
- 「一応、あの、料金、ご契約中のプランが分かれば料金下がるどうか確認できたんです」
- 「●●●●から来ました」
- 「本当に●●●●から来たの」
- 「今ガスの自由化になりまして」
- 「会社切り替えることで基本料金と従量料金の単価下げて、まあ2年前から下げて安く使ってもらってたんですけども」
- 「実は今、ガスの自由化に伴って、対象の方はガス料金下げて使ってもらってたんですね。ただ、なかにはまだ下げられてなかったりとか、それ知らないよって方いらっしゃったので、今回その確認でお伺いしました」
- 「先月分の利用料の振込はいつされるのでしょうか!?」
- 「振込がされていません。2ヶ月分の振込よろしくお願いします」
- 「振込されていません。どうなっていますか?」
適正な表現例
訪問販売において、勧誘に先立ち事業者名・勧誘目的を明確に告げていれば勧誘目的の不明示違反は回避できた。契約を締結しない意思を表示した消費者に対して勧誘を中止していれば再勧誘禁止違反は回避できた。消費者が契約中の事業者との関係性について虚偽の説明をせず事実を正確に告げていれば不実告知違反は回避できた。認知症等で判断力が不十分な消費者に対する勧誘を控えていれば適合性原則違反は回避できた。業務提供誘引販売において、広告に法定表示事項を記載し、契約書面を交付し、契約に基づく報酬を適切に支払っていれば各違反は回避できた。
この事例に関係する違反パターン
- D-3 不実告知・契約取消事由:商品の品質・性能・価格等について事実と異なる説明を行い契約させるケースです。訪問販売・電話勧誘販売での再勧誘禁止違反、威迫・困惑による勧誘…
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本ページは、消費者庁・厚生労働省などの公表資料をもとに整理した情報です。個別の広告表現が適法かどうかを判断・保証するものではありません。弁護士の監修範囲は、違反パターンの類型化と法的解説です。実際の表現は、最新の法令・ガイドラインと専門家の確認のうえでご判断ください。
収録データ:2026年9月18日公表分まで(ページ更新:2026年10月11日)